やあ、同志よ私だ元気にしているかい?
資本主義の囚人シアンだ
てめーは誰だって言う奴は、
ファイル00_身も心も死んでいた【プロローグ】から過去ログを参照してくれ
今日は、二十歳から建設業に現場監督として身を投じ
日々、長時間労働と戦い日に日に疲弊して転職を決意した事を話しよう。
その当時まだ若かった私は資本主義の原則など知る由もなかった
資本主義の囚人としての過重労働の日々がここから始まった。
建設業の現場監督の日常
まず一日の流れを説明しよう
建設現場の朝は早い、朝5時半に起床し、現場に7時前には到着していないといけなかった。
作業囚人が現場に付く前に前日の夜間に異常が無いか確認しなければならないからである。
朝礼は7:45ラジオ体操から始まり各社今日の作業内容と安全目標を発表する。
当番看守から安全注意事項や段取りの激が飛ぶ、そこには自由なんて程遠い景色が広がっている。
軍隊・・・いや今思えば、資本主義の囚人達の集まりだった。
安全朝礼が終わり現場作業は、8時より始まる
10時までは息つく間も無い、迫る工期に看守から激が飛び休ませてなどもらえなかった。
昼の休憩は作業囚人達は各々休む姿を見る事ができるが、私は監督業だから次の段取りで休むことさえままならない。
酷い時は昼の飯さえ食べずに夜を迎える日もあった。
夕方5時に現場作業は終了、作業囚人たちが各々解散していく。
しかし現場監督の私は、そこから次の日の段取りという仕事が深夜まである。というかその段取りができるまで朝になろうが帰れない。
翌日の段取りが狂うと看守(上司)達に叱責罵倒されるのだ。
一つ段取りを間違えると、大量の資金が流出する責任は重大だった。
前日にどれだけ仕事をしていようとも関係ない、現場の工程を予定通り死守する・・・これが全てだ。
周囲に付いていくために必死に仕事をこなし
ストレスから逃げるように酒とタバコを始めた。
遠距離だった彼女と会うこともできず。
週末になると寂しさ紛らわせる為、夜の街を彷徨うようになった。
これから社会人になる人にはぜひ知っておいてほしい。
これが資本主義の第一の罠だ。
労働する人間を極限まで忙しく働かせることで
その人間から「思考能力」を奪い、少ない自由時間と金の全てを「ストレス発散」に使わせる。
そうすることで「仕事の事しか考えられない囚人」を製造するのである。
自由の無い生活
馬鹿な若造だったから当たるように散財を繰り返していた。
それが「資本主義の目論み」だとも気づかずに・・・。
当然お金など貯まるはずもなく、
仕事以外の時間は欲にまみれた生活を繰り返す。
それでも自分が満足する事はなかった。
ただただ「仕事で溜まったストレス」と「寂しさ」を誤魔化していた。
7年ほどこんな生活を送った。いま振り返るとなんと時間のムダをしたことか・・・。
だが資本主義の罠はさらに大きな口を開けて、バカな自分を待ち構えていた。
父親のように信頼していた男から金と自由を奪われるという憂き目に合たのだ。(これについてはまた次回話そう)
自由を許されない仕事に信頼していた人間の裏切り・・・
擦り切れる精神と肉体についに限界に達した
「ここにいたら死ぬまであの男のために人生を浪費することになる」
そう気づいた私は、収容所を変わる決意(転職)をした。